International Peace-Run

Hiroshima-Nagasaki 4Days Ultramarathon

広島−長崎を走る

人間の歴史が始まって以来、人は、数え切れないほど多くの争いをして来ました 。しかし、その争いの後に残ったものは、いつも一握りの不条理な満足と多くの死 者と計り知れない悲しみだけではなかったでしょうか。

 もう半世紀以上も前の戦争ために、私達は、与えた傷の大きさと受けた傷の深さに、今も悩んでいます。また、私達が与えた傷のため、今も苦しみ続けている人々 も数えきれません。
 「ヒロシマ、ナガサキ」。この二つの事件は、その中でも、人類の命を危うくするほど重大な悲劇であることを、私たちは知っています。
 また、 争い−つまり欲望と力−からは何も生まれない、ということも学びました。現在、同じように、世界のいたるところで、多くの人々が生死の境に立たされ、 あるいは病苦や貧困に苦しんでいます。人間として、同じ苦しみを知った「ひと」として、彼らの痛みと苦しみに無関心でいることはが私達にはできません。
 私達に少しでもできることがあるとすれば、その事に関心をもち、何かを感じ、 何か私達にできることはないだろうかと、考えました。
 私達は社会の一員であり、マラソンよりももっと長い距離を走るランナーです。 100km 、250km 、1000km、6日間と走りつづけている時、いつも痛切に感じること があります。それは、多くの人達の声援とボランティアの人達の励ましとサポート クルーの献身的な援助に支えられてこそ、自分は走ることができるのだ、というこ とです。
 ウルトラ・ランナーとして社会に何らかの形で貢献できるとすれば、やは り走ることを通して感動と優しさを人々の心に呼び戻すことだ、と思います。

 このように考えて、私達は、広島から長崎まで走ることにしました。そして、それは「この日」に、それも続けてやることに意味があるのだということに気がつきま した。
  大切なことは、ひとり一人が平和について、隣人について、愛や幸福について、自然について、考えてみることだと思います。ほんの少しの間でもよいと思います。人間は自分一人だけで生きているのでしょうか。
  私達は、広島から長崎まで平和 を祈りながら、愛について考えながら4日間走り続けたいと思います。450kmを 一人の足で、しかも、真夏の炎天下、決められた時間内に走り通すことは簡単なこ とではありません。想像以上の苦痛を伴います。しかし、今、多くの人々が味わっ ている世界の苦しみから見れば些細なことにしか過ぎません。
 私達はこの二つの都市を「ひとは助け合わなくては生きて行けないのだ」という 象徴と考えました。そしてその二つの都市を、私達の足で結ぼうと思います。この 旅の中でこの命題について一人でも多くの人に関心を持って戴きたい、そして考え ていただけたらと考えています。

   以上のような趣旨に、ご賛同、ご理解、ご協力いただける方の善意に心から感謝 いたします。                


                                   
INTERNATIONAL PEACE−RUN 実行委員会     代表 村松達也


 ■ INTERNATIONAL PEACE−RUN ■  ( 開催要項 ) 
(概要)   広島に原爆が落ちた8月6日に、広島をスタートし、
長崎に原爆が落ちた8月9日までの4日間で長崎にゴールするように、
一人のランナーが走り通します。
(日時・区間)
 第1日(第1区間)
   :スタート)広島市・平和記念公園:8月5日午後10時
    :ゴール )山口県・楠町:8月6日午後10時
    (8月5日)広島・平和記念公園−岩国−徳山−小郡−楠町 (164km)
 第2日(第2区間)
   :スタート)山口県・楠町:8月7日午前3時   
    :ゴール )福岡県・太宰府市:8月7日午後9時  
    (8月7日)楠町−下関−門司−小倉−宗像−福岡−太宰府市(134km)
 第3日(第3区間)
    :スタート)福岡県・太宰府市:8月8日午前5時  
    :ゴール )佐賀県・嬉野町:8月8日午後6時  
    (8月8日)太宰府−鳥栖−佐賀−武雄−嬉野町 (89km)
 第4日(第4区間)
    :スタート)佐賀県・嬉野町:8月9日午前5時,    
    :ゴール )長崎市・平和公園:8月9日午後5時
    (8月9日)嬉野−大村−諫早−長崎・平和公園 (70km)
          
(コース及び方法)
  ・上記のコース、各区間を、所定の時間内に走ります。
  ・交通規則は厳守です。事故が起こっては何にもなりません。
  ・ランナーにはオフィシャル・スタッフが、原則として5km毎のエイドポイントで
  ランナーの給水と給食の用意、定期的にランナーの位置や
  状態を本部へ連絡します。
  ・伴走は認めません。但し、コースの判りにくい部分や交通渋滞のある部分
   では、オフィシャル・スタッフが誘導します。歩道のある所は歩道を走ります。

(参加資格) 
 ・チーム(ランナー、サポートクルー2名、サポートカー)を作って参加できる者。
        (外国からの参加者は,この限りではありません。)
  ・次のランニングの記録のいずれかを有する者、もしくは、同等の力を有する者。
    1)100km−−−9時間30分以内 
    2) 100マイル−−−24時間以内   
    3)250km−−−38時間以内    
    4) 24時間走−−−−190km以上
(参加費・その他)
  ・費用:  
  主催者側で準備するものは、期間中の宿泊、ランニングシャツ・Tシャツ・医療品
  エイドでの飲食物、保険です。 
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